リスク確率に基づくプロジェクト・マネジメントの研究

【知の偉産シリーズ】 理工00005

リスク確率に基づくプロジェクト・マネジメントの研究【知の偉産シリーズ】 理工00005

リスク確率に基づくプロジェクト・マネジメントの研究【知の偉産シリーズ】 理工00005

  • 著者:佐藤 知一 (著)
  • DVD-ROM
  • ISBN-13: 978-4864740081
  • 発売日: 2013/2/1
  • 本体価格:800円(税別)

 

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POD版

  • ISBN-13: 978-4864740999
  • 発売日: 2018/4/2
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内容紹介

本論文はプロジェクト価値分析とリスク評価を統合したマネジメントのための新しい理論的フレームワークを提案したもので、全7章から構成される。
イントロダクションでは、プロジェクト価値評価に関する既往の手法を紹介し、リスクの取り扱い等の限界を指摘した上で、本研究の目的、課題および方針について述べる。

第1章ではアクティビティ・レベルのリスク確率の概念を導入した上で、「リスク基準プロジェクト価値RPV」および「アクティビティ貢献価値CV」の評価尺度を新たに提案する。

RPVは任意の時点における達成済みのキャッシュフローと、将来のキャッシュフローをリスク確率で割り引いた値との合計で定義される。
またCVは、アクティビティの開始時点と完了時点でのRPVの増分値によって定義される。さらに任意のアクティビティ・ネットワーク・ダイアグラムに対し、RPVおよびCVの計算方法を明らかにする。

第2章ではアクティビティの予算とリスク確率とのトレードオフを、冗長化戦略(いわゆるParallel funding)が適用できる場合についてモデル化する。
その上で、直列のアクティビティのみからなるプロジェクトでは、RPVを最大化する最適予算が唯一存在することを示し、解析解を求める。
一般的なアクティビティ・ネットワークで表されるケースでは非線形最適化手法を適用し、やはり最適予算が存在することを示す。

さらにRPVに対する各アクティビティへの限界的予算追加が及ぼす感度(MCS)の計算法を明らかにし、遂行段階での意思決定への応用を提案する。

第3章ではリスク確率を、コスト超過、収入減少、将来キャッシュフローの減少に分類し、RPVの定義を拡張する。さらにリワーク(再試行)の場合のRPVとCVの計算手法を明らかにした上で、品質記録等からリスク確率を推定する手法を論じる。

またアクティビティのリスク確率に上流依存性がある場合にも最適予算の存在を示す。
第4章では意思決定への理論的応用として4つのテーマを取り上げる。第一に貢献価値を用いた「リスク基準進捗率」を提案し、その有用性を検討する。

第二にアクティビティ分割(WBS)のRPVに対する感度を分析し、直列分割による向上を評価する。

第三にリスク確率を取り入れた「クリティカル・コスト」による調達コスト評価を提案する。

最後に継続と撤退の判断基準を取り上げ、(1)継続評価指標、(2)過大投資へのペナルティ係数、(3)繰り返し試行回数に応じた撤退基準について論じる。

第5章では本研究の理論フレームワークの有効性を具体例によって検証するため、石油プラントのエンジニアリング・プロジェクトに関するケーススタディを実施する。

入札価格決定と、実行段階におけるリスク軽減策の、二つの意思決定局面について検討し、それぞれ合理的と考えられる選択肢を決定している。最後に第6章で本論文を総括し、導き出される課題ならびに今後の展望を示す。

 

著者について

佐藤 知一

プロジェクト・アナリスト。日揮株式会社勤務。
学位:工学博士(東京大学・2010年)
他の資格:中小企業診断士、PMP、情報処理技術者(プロジェクトマネージャ)、 SAP認定コンサルタント。

略歴:
1982年 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了(化学工学専攻)。
同年、日揮株式会社入社。
1985~1986年 米国 East-West Center 客員研究員。
2001~2002年 仏 Technip 社に駐在。電子商取引サイトOperation Manager。
2008年 国際プロジェクト本部PM技術部担当部長。
2011年 経営戦略室長代行。
2012年 情報統括室長代行、現在に至る。

専門:
国内外の製造業向け工場・プラントの計画・設計、ならびに情報化にかかわるコンサルティング・システム構築、プロジェクト・マネジメントに従事。
情報化においては生産計画とスケジューリングをはじめ、SCM・MES・PMS など幅広い守備範囲で活動。

著書:
『革新的生産スケジューリング入門』(日本能率協会マネジメントセンター)、
『BOM/部品表入門』(山崎誠と共著、日本能率協会マネジメントセンター)、
『時間管理術』(日経文庫)、
『“JIT生産”を卒業するための本』(共著、日刊工業新聞)
『MES入門』(共著、工業調査会)、
『図解 サプライチェーンマネジメント』(共著、日本実業出版社)ほか多数。

所属学会:
スケジューリング学会(「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」主査)、
日本経営工学会、化学工学会、プロジェクトマネジメント学会

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